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「幻」

2006-06-23 Fri 22:36
「・・・来るんじゃなかったかな・・・」

「・・・・やはり、止めにしようかな・・」

「・・・しかし・・・」

「やると決めたからには・・・・」

「男がすたる・・・」

「・・・でもなぁ・・・」
「何をブツブツ言ってるんだい?」
「わぁ!」
「うん?」
「・・・びっくりした・・・いきなり声かけないでくれよ・・・」
「ああ、悪い悪い。別に驚かすつもりは無かったんだ」
「・・・心臓に悪いぜ・・・」
「で、君はここで何をしてるんだい?」
「・・・ちょっとした探検だよ」
「夜の学校でかい?」
「・・・悪いか?」
「いや、悪くは無いけど・・・」
「・・・けど?」
「・・・悪趣味だね」
「あんたこそ何してるんだよ?」
「僕かい?」
「他に誰がいる?」
「・・・僕も似たようなものさ」
「・・・・・・・・・」
「・・・どうしたんだい?」
「・・・人のこと言えないじゃないか・・・」
「・・・それもそうだね」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・何か喋れよ・・・」
「沈黙は嫌いかい?」
「・・・あまり楽しくはないな・・・」
「・・・なら、止めたほうが良い・・・」
「は?」
「君はこれからどこに行くんだい?」
「・・・とりあえず、三階の教室にでも行ってみるか」
「・・・そうか・・・」
「・・・しかし、夜の学校は不気味だな・・・」
「その中を男二人で徘徊してる光景はもっと不気味だよ」
「・・・そうだな・・・」
「なぜ、夜の学校を探検しようと思ったんだい?」
「・・・別に・・・毎日が面白くないからさ・・・」
「刺激が無いって事かい?」
「・・・そうだな・・・同じことの繰り返しだよ」
「・・・そういえば・・・」
「何だ?」
「・・・十二年前にこの学校で飛び降り自殺した生徒がいるらしいね」
「・・・ああ、聞いたことあるな」
「・・・その子も刺激の無い生活が嫌になったのかもね」
「ただのベタな学校の怪談ってやつだろう・・・」
「・・・確かに、ありがちな話だね」
「こんな毎日に刺激を与えるための話だろうよ・・・」
「・・・そうかもね・・・」
「あんたはどうなんだよ?」
「何がだい?」
「こんな刺激の無い毎日に対してさ」
「・・・そうだね、確かに退屈かもしれないね」
「・・・やっぱりそうか・・・」
「・・・うん」
「そうでなきゃこんな時間にこんな所来ないもんな」
「・・・まあ、そうだろうね」
「あ!?」
「うん?」
「・・・今、人影見えなかったか?」
「・・・いいや、僕は気付いてないけど・・・」
「ちょっと、あんた見てきてくれよ」
「君が行けば良いじゃないか」
「良いから!」
「第一、 見えたのは君だろう?」
「・・・そうだけどさ・・・」
「・・・怖いのかい?」
「怖くなんか無いさ!」
「じゃあ、見に行ってくれば良いじゃない?」
「・・・まあ、何も無かったことにしよう」
「・・・・・・・・・」
「・・・何か言いたげだな・・・」
「・・・いや、別に・・・」
「なら良いが・・・」
「・・・・・・うん」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・そうこうしているうちに屋上まで来てしまったな」
「・・・そうだね・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・始めないのかい?」
「・・・何をだ?」
「・・・それとも、僕がいると邪魔かな?」
「・・・だから何の事だ?」
「・・・本当は、君はそのためにここに来たんだろう?」
「・・・・・・・・・」
「・・・退屈な毎日に終止符を打つために・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・違うかい?」
「・・・・・・ああ、そうさ」
「・・・・・・・・・」
「・・・もう、こんな何もない日常なんてまっぴらだよ」
「・・・・・・・・・」
「あんただってそう思うだろう?毎日同じことの繰り返しで!」
「・・・・・・そうだね」
「だったら、俺と一緒に終わらせないか?」
「・・・・・・・・・・」
「・・・どうだ?」
「・・・遠慮しておくよ」
「・・・そうか、じゃあここでお別れだな」
「・・・・・・・・・」
「・・・じゃあな・・・」
「・・・愚かだ・・・」
「なんだと?」
「実に愚かだよ・・・」
「なんだ、説得のつもりか?」
「そうじゃない・・・」
「だったら何だ?」
「・・・君は本当にそれで終れると思っているのかい?」
「・・・どういう意味だ?」
「・・・それで全ての苦しみから解放されると本気で思ってるのかい?」
「当たり前だ!」
「・・・だから愚かだと言ったんだよ」
「何?」
「・・・ここで終らせても何の価値も意義も見出せない」
「・・・・・・・・・」
「・・・後悔だけが、残る」
「・・・・・・・・・」
「そして、永遠に彷徨い、苦しみ続けるだけだ・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・僕のようにね・・・」
「・・・何だって?」
「僕も君と同じ思いで、同じことをした・・・」
「・・・・・・・・」
「その結果がこれさ・・・」
「・・・もしかして・・・」
「・・・・・・・・・」
「十二年前の生徒って・・・」
「・・・ああ・・・僕だよ・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・それでも終らせるなら、止めはしない・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・あとは、君次第だ・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・じゃあね・・・」
「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・せっかくで悪いが・・・」

「俺にはもう止められないようだぜ・・・」
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